Kaduna’s blog

2次記憶として徒然に

2019年8月〜2019年10月の読書

債券運用と投資戦略

新入社員らしく,定番の本の読書です.

数学はほとんど出てきませんが,債券の基本的なトピックに関して端的かつ本質的な説明がされており,債券運用上,非常に示唆に富む内容が各所に散りばめられている気がします.

私は,債券に関する知識を殆ど持っていなかったため,全体として,非常に勉強になりました.

個人的には,日本の債券市場の歴史や日銀のオペレーション,ALMといったテーマが目新しく,楽しかったです.

今後,「債券分析の理論と実践」も読んでおきたいところですが,どのくらいきちんと読む(読める)か悩み中です.

 

債券運用と投資戦略 【第4版】

債券運用と投資戦略 【第4版】

 
債券分析の理論と実践

債券分析の理論と実践

 

 

Pytorch開発入門

ライトユーザーとしては,断片的なドキュメントやチュートリアルを読むよりは時間的に効率がよいかと考え,ざっと一読しました.(約1時間)

誰でも,"AI"を簡単に実装できる時代であることをひしひしと感じます.

torch.distributedあたりの分散計算に関して,載せておいてくれるとありがたかったです.

現場で使える!PyTorch開発入門 深層学習モデルの作成とアプリケーションへの実装 (AI & TECHNOLOGY)
 

 

ルベーグ積分

一度きちんと測度論を勉強するべきだと考え,本書を真面目に読みました.

行間がほぼなく,自分で修正可能な程度の絶妙なミスがあったりするので,私にはほどよい難易度でした.

始めの3章で脇道に逸れず*1シンプルに測度空間を構成しており,分かりやすかったです.

本書を読んで,位相にもとづく定義を避けるために,可測集合を

$$ \mu(A) = \mu(E \cap A) + \mu(A - E) $$

として,定義しているということを理解しました.

過去に流し読みした,ルベーグ積分入門とどちらが良いのかは微妙なところです. 

一方で,流体力学が専門の先生が執筆されていることもあり,ファイナンスではなくPDEを応用先として想定している記述が見受けられます.もう少し,定義域や値域が実数でないケースが,丁寧に記述されていると嬉しかったです.

本書の先には,シュワルツ超関数やべゾフ空間といったテーマがありそうですが,今生では学べる時間はなさそうです*2

 

ルベーグ積分論

ルベーグ積分論

 
ルベーグ積分入門―使うための理論と演習

ルベーグ積分入門―使うための理論と演習

 

 

なお,写経ノートをアップロードするのは,辞めることにしました.(過去の投稿のものも消しました)

*1:個人的にこれは非常に大事です

*2:ここらへんをやるには,私の関数解析力が明らかに足りていないですが